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2006年2月17日 (金)

たまにはエクストリームでも・・

うわさの斜面のことを聞いたのは、正月に白馬に入ったゆうじから。

「ジャクソンっていうやばい斜面があるらしいぜ!」

んで、地形図を調べてみたら、なるほど、崖マークだ。

Jackson_2

ガラガラ沢へ落ち込む小ピークからのドロップ。地形図で見る限りそんな斜面には見えず、特に気にも留めずにいた。

翌週末、五竜のパウダーを堪能したあと、白馬友人宅で見せてもらった例の斜面の写真。

おお、すげぇ。「ジャクソン」というニックネームがつくだけあって、岩が出たスティープ。何本もラインが取れそうだし、ともかく美しい斜面!

この斜面に惚れ、いつか滑りたいと、写真に釘付けになっちまった。

それにしても、地形図だけではこの斜面の良さが分からかったなぁ。おいらの地形図の読みが甘いのか、白馬にはこういったスティープがまだまだ眠っているのか・・。

ジャクソンの斜面と、その日に滑った五竜のパウダーを思い出しながら、眠りにつく。

Dsc00344

朝の風景。The Dayでしょ?

翌日は、抜ける青空、気温も低く最高の山日和。

まずは無名沢のおいしいところを滑り、例のジャクソンに来てみた。同じ日にLand Madeの撮影隊も入り、同じ斜面を滑るという話を聞いていた。彼らとかち合うことを心配していたが、僕らがその斜面に到着したときは、まだLand Madeのメンバーは到着しておらず、斜面を横から見てラインを観察していた。

Dscf3018_1

この写真の位置からインスペクション。斜度がなさそうに見えるのだが・・

横から見る限り、斜度は45度プラス。問題ない斜度。

斜面に影がかかってきていて、これ以上陽が傾いたら、斜面の状態が解りにくくなりそうだ。

当日のほかの斜面の状況からして、スラフが大量に出ることもなさそうだし、積雪内の層もしっかりしている。

1月初旬に天気も含めて、これだけ条件が揃うこともめずらしい。このチャンスを逃したくない!

よっしゃ、じゃあ行こう。

小ピークへ滑って行き、ピークトップから雪庇に気をつけながらラインを見ると。

うっ、こりゃ無理だ。汗。

狙っていたラインは、ピーク直下のラインで、写真ではラインをつなげることができたが、実際は岩が多すぎ。そもそも斜度も、インスペクションした45度プラスではなく、確実に50度、ところによっては55度位あるように思える。ここは到底無理!

で、比較的素直で簡単そうなラインをインスペクションしてみるが、どう考えても50度はある。

ドロップして左のリッジを絡めながら、右へ落ち、すぐに左に出ないと岩に当たる。下手にターンするほうが危険。かといって50度の斜面をノーターンで行くほど技術的にも精神的も充実してない。

無線で、「やっぱ無理。戻ります。」って仲間に伝え、名残惜しく斜面を見ていたら、Land Madeチーム登場。

一番先に現れた、林氏が選んだラインは、ピーク直下のシュート(自分が当初狙っていたラインの一つライダーズライト)。

ダンナ、まじでそこ行くの?そこって幅、スキーの板くらいしかないよ・・・しかも下見えないし・・・まさかチョッカっていくの・・?

ほかのLand Madeメンバーは「男らしいライン選んだねぇ」なんて言ってるし、なんか、すごい余裕なの。

そうこうしているうちに、林氏ドロップ。やっぱりシュートが狭くて横滑りで降りている。しばらくすると途中からチョッカったのか、ものすごいスピードで岩の間から出てきた。すげー!

Land Madeのメンバーの一人、岩見さんは、おいらが滑ろうと思っていたラインを滑るとのこと。「メット持ってくればよかったよ~」なんて言いながら準備をはじめている。しかし、カメラマンとの交信で、そのラインは日の当たり方がイマイチということで、別のラインへ移動していった。

誰も滑らないそのラインを、もう一度見る。

ずっと見ていて慣れてきたせいか、行けるという確信がふと頭をよぎった。

「やっぱ、ここ降りマース」って無線を入れ、準備を始める。

久しぶりの緊張感、久しぶりの斜度、久しぶりの高度感!

自分のタイミングでドロップ。

ファーストターンでリッジの雪が派手に落ちる。やっぱり斜度はかなりのものだ。でも斜面に入ってしまえば恐怖心は全くない。リッジからジャンプターンで核心に入る。若干、後傾気味になってしまったが何とか処理し、広い場所まで出た。あとはトップスピードで大きなターンを描くだけ。

Jackson_line

滑ってるの見えるかな?Photo by ゆうじ Thanks!

Dscf3029_2 Dsc00357_1

広いところに出れば安心       下から見上げるとこんな感じ

斜面がやたらでかいのでスピード感が麻痺し、奇声を上げながら飛ばす。セーフティポイントに乗り上げ一息つく。

うーむ、充実感たっぷり!

だからやめられない。

やっぱスティープをやり遂げたときの達成感が、自分は一番好きかも。

惚れた斜面だし、おそらく難易度では今まで滑った中で12番を争う。

エクストリームはリスキーだし、なかなか滑れないけど、やっぱいいね。

たまにはね。

 

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コメント

せっかくコメントをもらったのに、なぜかブログには反映されていない・・もしかして、公開したくないコメントだったのかな?
内容的に、公開してはまずいものでもなさそうだし、コメントが記入されたときに来る通知メールから引用します。

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名前: abe@alife
URL: http://backside.exblog.jp/

内容:
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ちょっと興味あるね、この斜面。
たまたま、昨晩Land Made見てたし。

アカヒの攻めてるような、やばい斜面ってほとんど
経験ないから、突然行って滑れるとは思わないけど
腕を上げたら、チャレンジしたいな。

まじで、来月が楽しみだな。

投稿: あかひ | 2006年2月20日 (月) 10時36分

ジャクソンかー。
名前からしてキテる。。
オレの技量では無理かなー。

投稿: Hi6 | 2006年2月21日 (火) 20時23分

>Hi6, abe!
アカヒのラインはごついよ。
何がごついって、その場にいて、下見るのがごつい。
でもでも、写真とってるオレの居る場所から下は、相当
エロいよ。なんせ岩がない(笑
で、斜度は申し分なし。
でもここ、2/10に全部雪崩れちゃったんだなぁ。。。

>あかひ
おつかれー。
毎度ながら起きたら八王子市内だったぜ。。。

投稿: ヨコ | 2006年2月22日 (水) 01時23分

内容的には、八幡平のアパッチを1ランク上げた感じでした。ゆうじの書いているとおり、小ピークからのごついラインを行かなくても、いい斜度のオープンもあるので、よいところです。

でも、雪崩は頻発しているみたいだね。
数年前のガラガラ沢の雪崩事故はじつはこの付近だったみたい。

>ゆうじ
毎度だね~。俺もかなり眠いっす。

投稿: あかひ | 2006年2月22日 (水) 10時44分

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